「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(4/4)
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「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(1/4)
「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(2/4)
「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(3/4)
「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(4/4)
1.4 まとめ
本章では「天才けんけんぱ」というインタラクティブなシステムを例にとって、Unityとセンサーの連携、またそこで使われている技術的なトピックを解説しました。Unityは主にゲーム開発で使われますが、今回のような現実世界におけるインタラクティブなシステムにおいても、その威力を発揮してくれます。Unityの開発フローの利便性が相まって、開発効率や表現力を格段に向上させてくれるでしょう。
今回のような現実世界とインタラクティブに反応するシステムにおいて、センサーは必ず必要になります。本章では、測域センサーというセンサーを例にとって解説しましたが、webカメラなど他のセンサーを使用した場合でも、本章で述べたことが適用できる部分は多くあると思います。
以上で本章は終わりになります。本章の内容が少しでもお役に立つことができれば幸いです。
コラム1 開発のプロセス
Unityを用いた開発は、素材の差し替えから実行までスピーディーに行えます。そのため、思いついたことをすぐに試すことができ、それにより様々な可能性が広がるでしょう。今回の「天才けんけんぱ」の場合でも、デザインコンセプトを決めるために、実際の環境で素材を変えながら、その場で見た目の確認を行いました。また、開発段階で実際に子供に遊んでもらう過程で、デザインを変更しながら子供の反応を伺うことができました。
開発段階で開発メンバーや子供の反応を見ながら、様々なデザイン・動きなどを試していく
コラム2 水面の表現
川の水面を表現するためには、Unityのアセットで用意されてある「Water」を使うことができます。UnityのメニューでAssetsからImport Packageで「Water(Basic)」または「Water(Pro Only)」を選択します。下に示す通り、リアルタイムに水面の上下運動や反射・屈折がシミュレーションされます。
川の水面:波の上下する運動や光の反射・屈折がシミュレーションされる
参考文献
[1] OpenSound Control:http://opensoundcontrol.org/
[2] OpenCV「findHomography」:http://opencv.jp/opencv-2svn/cpp/camera_calibration_and_3d_reconstruction.html
[3] 『詳解 OpenCV ―コンピュータビジョンライブラリを使った画像処理・認識』Gary Bradski、 Adrian Kaehler、 松田 晃一(翻訳)、オライリージャパン
[4] UnityOSC:https://github.com/jorgegarcia/UnityOSC
[5] Python - Simple OSC:http://opensoundcontrol.org/implementation/python-simple-osc
[6] 『Flocks, Herds, and Schools:A Distributed Behavioral Model』Craig Reynolds、SIGGRAPH '87
[7] 『Unity Shaders and Effects Cookbook』Kenneth Lammers、Packt Publishing
[8] 『The Cg tutorial―プログラム可能なリアルタイムグラフィックス完全ガイド』Randima Fernando、 杉山 明、木下 裕義、Mark J.Kilgard(編集)、中本 浩(編集)、ボーンデジタル