「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(1/4)
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「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(1/4)
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「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(3/4)
「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの連携(4/4)
「天才けんけんぱ」:Unityとセンサーの 連携
1.1 概要
本章では、「天才けんけんぱ」という子供向けのアトラクションを例にとって、Unityに関連した技術の解説を行います。特に、人の動きにインタラクティブに反応する部分である「Unityとセンサーの連携」を主題としています。また、ワクワクする体験を演出するためUnity上で工夫した点などをピックアップして解説していきます。
1.1.1 天才けんけんぱ
それでは「天才けんけんぱ」の説明から始めたいと思います。このアトラクションは人の足に反応するインタラクティブなシステムです。床面にセンサーを設置し、プロジェクターで床面に映像を投影しています。投影される映像は、図1のように小川の上にボードが浮いているような世界で、ボードの上を“けんけんぱ”して遊ぶことを想定しています。
図1.小川の上にボードが浮いていて、その上を“けんけんぱ”して遊ぶ。
本アトラクションのコンセプトは「未来のけんけんぱ」です。「けんけんぱという昔からある遊びを、現代風にアレンジするとどうなるだろうか?」---このプロジェクトはそういうところからスタートしました。そして、この「天才けんけんぱ」がその問に対する一つの試みだと言えます。
本アトラクションの特徴は「バーチャル(Vritual)」であることです。小川の上で“けんけんぱ”するという体験はバーチャルならではのものでしょう。また、ボードを踏んだときの動作に音やエフェクトで演出を付け足すことや、コースの難易度(ボードの位置)を動的に変更することなど、バーチャルならではの利点があります。
1.1.2 全体構成
全体の構成は図2のようになります。図に示した通り、1台のPCにプロジェクターとセンサーが接続されています。センサーには「測域センサー」を使用しています(「測域センサー」の詳しい説明は後ほど行います)。測域センサーを適切な場所に設置し、人の足の位置をリアルタイムに取得します。
図2.全体の構成図:PCにプロジェクターとセンサーを接続
図2で示した全体の構成図は、プロジェクターを1台だけ使用した場合のものです。物理的に距離の長いコースを作りたいのであれば、プロジェクターの台数を増やすことで、投影面積を広くすることも可能です。この場合、必要に応じてセンサーの台数も増やす必要があります。また、1台のPCで行うためには、PCの映像出力ポートがプロジェクターの台数分必要になります。そうでなければ、PCを増やす必要があり、PC間の連携を考慮して開発を行わなければならないため、システムが複雑になるでしょう。